招待部門
特集上映:
ポーランド・アニメーション!
ポーランドを代表するアニメーション作家トメック・ポパクル氏の来場を記念して、ポーランドアニメーション特集をお送りします。2019年にポーランドと日本は国交樹立100周年を迎え、北海道でもウポポイ(白老町)にポーランドの文化人類学者ピウスツキの記念碑をもつなど、深いつながりがあります。この特集では、本映画祭の過去入選・受賞作品からのセレクション上映に加え、ポパクル氏による推薦作品『The Little Soul』も特別上映します。
『Spring』
Zuzanna WAŚ
年寄りのロック歌手カーマンは、春になると自然がいかに息づくかを観察する。彼はエロティシズムの世界への最初の一歩を踏み出す。彼の周りのあらゆるものが、今こそショーを始める時間だとほのめかす。
『Last Supper』
Piotr DUMAŁA
現代風な弦楽四重奏のリズムに合わせて着席を繰り返す男たちの悲劇。イエス・キリストと十二使徒の最後の晩餐。
『Czarodzielnica』
Klaudia PTASIŃSKA
森の中の家に、生き生きしたダイナミックな自然が侵入し、静かな夜に不安な雰囲気をもたらす。月明かりは、家族の秘密を照らすのか?
『Slow Light』
Katarzyna KIJEK, Przemysław ADAMSKI
生まれつき盲目の少年が、突如 7歳の時に光が見えるようになる。病院で診察したところ、眼の感覚が鈍いため、網膜に光が届き、映像が意識にたどり着くようになるまで7年かかるという。眼の欠陥は男の精神的未熟さ、現在という時間に対する認識の乏しさ、過ぎた事実に対して時間が経ってから行う反省へとつながる。この男は年齢に対して精神年齢が幼く、常に過去にとどまっている。 現在の触覚的なリアリティを表現するオリジナル技法と、過去を表現する2Dアニメーションで作られた映画。
『The Little Soul』
Barbara RUPIK
川岸で動けなくなった死体。朽ちていくその内部には、まだ人間の魂ー亡き者のミニチュアが隠されている。腐敗した臓器から小さな生き物が外に出る。川岸に立ち、死体に別れを告げ、死後の大地を旅立つ。
『Impossible Figures and Other Stories I』
Marta PAJEK
カチカチと不気味に鳴る音が爆発を引き起こす。上品な老女が寂れた市街を歩き回り、過去にあったこと、起きたかもしれない出来事について回想する。マルタ・パイェクの高い評価を得た三部作の最終作(一部も含む)。個人と社会の自己破滅をミステリアスに描いた印象深い作品。
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