招待部門
特集上映:
歴代日本グランプリ作品集
本映画祭コンペティション部門では、制作国が日本もしくは日本が含まれる作品を対象としたアワード「日本グランプリ」を毎年1作品に授与しています。今年、本映画祭が10回目を迎えることを記念して、このプログラムでは過去9年間の日本グランプリ受賞作品が一堂に会します。映画祭の歩みそのものを感じるような強度ある作品集。初めて映画祭を訪れる方はここから、毎年通うコアなファンの皆さまは今一度、傑作の数々をお楽しみください。
『パラダイス』
ひらのりょう
人間によって鼻を切られたメスの熊と 宇宙ステーションで清掃のバイトをする男の子。偶然出会った二人を中心に、歯の着ぐるみバイトの女の子、陸軍兵士、全滅寸前の猿人…。時間や空間を超えながら物語が動き出し、絡み合いながら収束していきます。ファンタジーな世界観のなかに垣間見ることができる現実的残酷さのなかで、人類の利己性と孤独を暴きつつ、生命を根底から賛美する アニメーション作品です。
『ズドラーストヴィチェ!』
幸 洋子
ある夏の日、海辺でロシア語を教えるおじさんに連れられ一緒に街へ出かけた。すると、見慣れたはずの街が普段と違う視点で見えてきた。おじさんは明日もきっと海辺にいるのだろう。
『SOLITARIUM』
榊原 澄人
プラネタリウムもしくは半球の環境に上映するための作品で、作家の個人史、夢、想像上のビジョンを、永遠のループを繰り返す複雑な12秒によって探求する。それぞれのイメージは互いになんらかのかたちで関わり合い、はっきりとした始まりも終わりもない連鎖反応を見せる。ひとつのループが新たな無数の反復を作り上げていくのである。それぞれのイメージがタイムラグのあるいくつかの要素によって作られ、互いに干渉しつつ、視覚の複雑なジャングルを作り上げる。
『死ぬほどつまらない映画』
関口 和希
ある日、主人公は友人たちと一本の映画を観た。その映画のあまりのつまらなさに不満をあらわにする主人公だが、なぜか誰も同意してくれなかった。
『秋 アントニオ・ヴィヴァルディ「四季」より』
和田 淳
拝啓 ヴィヴァルディ様 まずはあなたの音楽に勝手に映像をつけてごめんなさい。そしてその映像も、こちらの勝手な解釈で、あなたの想定していないであろうカワウソなどのいろんな動物を登場させてしまっています。でも、秋を舞台に人間の営みを描いているこの曲を映像化するにあたり、私はどうしても動物を登場させたかったのです。人間も動物も、狩る者も狩られるも者も、夢も現実も、すべてひっくるめた「秋」を描きたくなったのです。どうかご理解ください。敬具
『向かうねずみ』
築地 のはら
10月11日、私の24歳の誕生日に築地が豊洲へ移転した。推定1万匹いるとされるねずみ達は突如楽園を失った。一匹のねずみは旅に出た。向かう場所は分からないけれど、とにかく向かう事にした。
『かたのあと』
ふるかわはら ももか
友達のえみちゃんが夢に出てきた。とてもびっくりしたから、 この日はえみちゃんのことをちゃんと見れなかった。
『[VR] Replacements』
Jonathan HAGARD
ジャワの家族とその近所を、日常的に観察する。世代を重ね、入れ替えを繰り返している様子が描かれていく。ルーツ、時間、変化についてのVRストーリー。(※本作品はVR作品のため、予告編のみ上映します。)
『無法の愛』
鈴木 竜也
真夜中。工事現場。カラーコーンを頭にかぶせられた警備員がひとり。同僚からはイジメられ、愛車は盗まれ、夢である警官にもなれず、男は苛立っていた。そんな彼の目の前に、自転車に乗ったピンク髪の美女が現れ…。一組の男女が出会い、この素晴らしき世界を大爆走する、愛の四半世紀。新感覚ボーイミーツガールクライムサスペンスジェットコースタームービー。
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