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このたび、アーカイブを映画祭公式YouTubeチャンネルに公開しましたので、ぜひご覧ください。プロデューサーまたは共同制作する作家との出会いを求める皆さまには特にご注目いただけますようお願いいたします。
企画書閲覧のお問い合わせを含め、少しでもご興味があるプロジェクトがございましたら、以下までお問い合わせいただければ幸いです。
NEW CHITOSE AIRPORT PITCH AWARD 2023 お問い合わせ:事務局担当 小野
pitch@airport-anifes.jp
NEW CHITOSE AIRPORT PITCH 2023[日本語版]
https://www.youtube.com/watch?v=79SQkCd5FzE
NEW CHITOSE AIRPORT PITCH 2023[英語版]
https://www.youtube.com/watch?v=bTDddONwNP4
参加プロジェクト一覧
(制作者の意向により、『Breath of the City(仮)』は非公開とします。)
私の横たわる内臓
登壇者 :副島しのぶ
日本の民間信仰である胎内潜りと、その霊性的な空洞世界を舞台にした立体アニメーションの映像詩。日本語の「胎内」は子宮を指すだけでなく、仏像内部の空洞をも意味しており、そこはあらゆる生命体の始まりの場所であり、死後の安楽地のような、神秘的でどこか暗い、無限の空白が存在している。そこでは生物と物質の境界線は溶解し、外界と内界は絶えず反転し続ける。本作は劇場及び映像インスタレーションとして発表予定。
KNOCK KNOCK(仮)
登壇者 :Kazune H Urano
アニメーション×現代音楽×劇場公演×バレエ。
メンバー全員が作曲家や演奏家で構成された制作チームで送る、
アニメーションとライブ演奏の劇場体験型総合芸術。
北海道の森の動物たちを中心に童話的な雰囲気で彩られる現代の寓話をモチーフに、アディソンの物語は進んでゆく。
絵本に慣れ親しんだ親子連れ、
インスタレーション含む総合芸術に興味がある層、
バレエファンや音楽芸術に興味がある層が今回のターゲット層である。
連絡先:Kazune H Urano
studio.pelahap@gmail.com
寒山拾得
登壇者 :山田遼志
美術史学者の辻惟雄によって、奇想の系譜と位置づけられている寒山拾得をテーマに、東アジアの禅思想をベースにした作品制作を進めています。二人は普賢菩薩、文殊菩薩の生まれ変わりとされ、脱俗した生活を送り現世をあざ笑います。彼らの奇行をこと細かく描き、その脱俗の境地を探りたいと思っています。
蝶
登壇者 :オウ セイ
短編アニメーションで“自己同一性”の問題を反映し、具象的に表現する。現在、20~30代の若者たちには複雑なストレスで自分自身というものがわからなくなっている人が多いと思うので、自己存在の意味を彷徨っていた「生命体」の物語を通して、未来を迷って“自己同一性”を探し求めいる若者たちにアイデンティティの共感と力を与える。
映像作家・持田寛太が制作した第10回新千歳空港国際アニメーション映画祭公式トレーラーのメイキング映像が公開されました。
制作段階ごとの7つのパートに分かれたボリュームある内容になっています。ぜひご覧ください!
本編映像は以下からご覧いただけます。
クレイアニメ風の3DCGで表現されたワニや北海道の特産物などのキャラクターたちが、飛行機からシアターに降り立ち映画祭の開催を心待ちにする、ポップでかわいらしいトレーラー映像となっています。
持田寛太 ☞ https://kantamochida.info/
Music: Phasma ☞ http://phasma.jp/
2023年11月2日(木)〜6日(月)までの5日間、新千歳空港を舞台に開催した「第10回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」では、文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業と連携し、過去採択クリエイターとアドバイザーを招いたトークイベントを11月5日、新千歳空港ポルトムホールにて実施しました。
過去に文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業に採択された、土屋萌児さん(『耳なし芳一(仮)』)と矢野ほなみさん(『その牛、えり(仮)』)をお招きし、本事業採択企画である各作品について、当時アドバイザーを担当した森まさあきさん、今年度より同事業のアドバイザーを務めるモンノカヅエさんを交えて、現在制作中の新作アニメーションの制作過程についてお話をお伺いました。
文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業とは
文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業は、若手クリエイターの創作活動および発表機会を支援するプログラム。メディア芸術各分野に応じた適切な評価・助言ができる識者をアドバイザーとし、企画内容に応じたアドバイスを通じて、採択されたクリエイターが次のステップへと進む機会となることを目指すものです。
2011年からスタートした本事業は、令和5年度までの採択者も含めてこれまで120組のクリエイターを支援しています。今年度から支援事業としての規模が拡大し、以下2つの枠で、レベルアップサポート、広報協力、クリエイターとの交流、発表サポートなどの発表活動に対する支援を行っています。
- ・創作支援プログラムとして予算上限500万円までの応募枠
(活動歴5年以上、または国内外で受賞歴等のある概ね40代までのクリエイターが対象) - ・発表支援プログラムとして予算上限100万円までの応募枠
(活動歴3年以上の概ね40代までのクリエイターが対象)
・メディア芸術クリエイター育成支援事業
https://creators.j-mediaarts.jp/
支援事業を受けた二人のクリエイターの今に迫る
切り絵作家の土屋萌児(ほうじ)さんは、「耳なし芳一」をモチーフにした10分ほどの短編アニメーション作品を2011年から作り続けています。 令和3年度に採択された土屋さんは、「現時点で3分と数10秒くらいまで出来ています」とその制作進捗について説明し、「ただ切り絵だけではなくて、プロジェクションを用いた表現をこのプログラムで実験させてもらい、取り入れてます。」と、ミュージシャンや音楽マスタリング、声優の採用など、支援を受けて進めたそうです。
さらにご自身でネット上で作品販売も行っていて、作品の制作過程を公開しながら作っていくスタイルをとっています。これについて、原画を購入した矢野さんは、「このクオリティでやっているのかと驚愕しました」と、手元に届いた時に感動したことを伝えてくれました。
土屋さんのプロジェクトの詳細や制作プロセスは以下のページで詳しくご覧いただけます。
・note「アニメーション「耳なし芳一」をつくる」
https://note.com/hojitsuchiya/n/n383b807ac93a
・HOJI TSUCHIYA
https://www.tsuchiyahoji.com/hoichi
一方、令和4年度に採択された矢野ほなみさんは、今回、”牛”をテーマした作品を制作しています。主人公であるホルスタインのえりがジャージー牛である爽に熱烈な恋をして、試練を課しながら狂気的な片思いをしていくストーリー。自身のセクシュアリティに関して深く考えていた学生時代に出会った『ほかに誰がいる』(著:朝倉かすみ、幻冬舎、2008年)を原作・原案とする短編アニメーション作品です。
矢野さんはこの支援について、「書籍や参考資料などの購入させていただき、加えてのびのび生きる牛たちに会いたいと思い、このプログラムで支援いただき取材を重ねるなかで、山地で生きるこの牛たちの物語を立ち上げたいと思った」と言い、今回は360度カメラを導入した絵作りを試しているなど制作状況や、新たな表現方法の試行錯誤について説明しました。
また、今回の支援事業で支援される制作費について「支援されたディレクター(私)自身への報酬はでないので、向こう2年の生活費・家賃を稼ぐ時間が必要で、なかなか専心しきれないもどかしさがあった」と言い、今回の本映画祭に参加しているクリエイターたちともよく「どう生活しているのか?」という話題になると、アニメーション制作と生活の両立の厳しさについて語りました。
矢野さんのプロジェクトの今後はスタジオのページをぜひご覧ください。
・Au Praxinoscope
http://www.praxinoscope.jp/Jp_Studio_003.html
森まさあきさんは、「創作する人たちをどうサポートするかをいつも考えています。とても心配しているし、とても期待しているので、いつでも相談に来て欲しい」と二人を激励し、締め括りました。
成果発表会及び来年度事業応募のお知らせ
令和5年度に本事業で採択された企画の成果発表は、2024年2月17日(土)~2月25日(日)まで、表参道ヒルズスペースオーにて開催する予定です。 文化庁メディア芸術クリエイター育成支援事業は、令和6年度も実施を予定しております。クリエイターのみなさまからのご応募をお待ちしております。