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11月2日(木)〜6日(月)まで開催中!世界初の空港内映画祭
11月10日(金) 全国ロードショーとなる「駒田蒸留所へようこそ」が、本映画祭のコンペティション長編部門入選作品として11月3日(金)北海道で初上映となりました。
本作品は、『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『サクラクエスト』『白い砂のアクアトープ』 など「働くこと」をテーマに、日々奮闘するキャラクターを描いてきた、P.A.WORKSによる”お仕事シリーズ”の最新作です。
ストーリー
先代である父亡きあと、実家の「駒田蒸留所」を継いだ若き女性社長・駒田琉生(るい)は、経営難の蒸留所の立て直しとともに、バラバラになった家族と、災害の影響で製造できなくなった「家族の絆」とも呼べる幻のウイスキー“KOMA”の復活を目指し日々奮闘していた-。そこに、職を転々としてきたニュースサイトの記者・高橋光太郎(こうたろう)が取材にやってくるが・・・。
クラフトウイスキーを生み出す情熱に感激。私たちも “クラフトアニメーション” を作り続けたい
北海道初上映を記念して、株式会社ピーエーワークスより堀川憲司氏(代表取締役、プロデューサー)、相馬紹二氏(取締役、プロデューサー)による舞台挨拶と、メイキングトークが行われました。
今回の「駒田蒸留所へようこそ」を公開するにあたって必ず聞かれるのは「なぜウイスキーを題材にしたのか」という質問だそうです。それについて「今回の監督である吉原 正行がオリジナルの映画をつくる上で何を描きたかったのかと聞いて最初に上がったのが “人を育てるということ”」と、吉原監督自身が20年以上に渡りアニメーターを育てる仕事をしてきたことを説明。その題材として選んだのがウイスキーの世界観だったと言います。
仕込みから熟成まで最低でも3年以上、さらに言えば10年、20年長いことかけてようやく完成するウィスキーに、「人を育てるというところと同じで。人を育てていく成長していく様子と、ウイスキーが熟成して世に出ていく、ここを作品として被らせて表現したかった」ことがウイスキーを題材にした理由とのこと。
さらに本作では、さまざまな蒸留所に取材に伺った中、ウイスキーづくりに携わる多くの人たちの情熱、熱い思いのものづくりに感激したと言い、「僕らのアニメーションづくりと共通するところがありました」と、ちょうどピーエーワークスがどんなアニメーションづくりをこれからもしていこうかと考える中で、丁寧に手作業で作られるクラフトウイスキーにように「”クラフトアニメーション”のようなものを作り続けたらよい、彼らのように作ることそのものに物語があればいいんじゃないか」と思い至ったと言います。
さまざまな立場から見ることでより楽しめる作品に
メイキングトークでは、アニメーションスタジオの経営や人材育成の部分についてより深いお話に。吉原監督自身がスタジオを設立して若手を育成してきた23年間、その育成とものづくりの現場が今回汎用性のある形で作品に込められたと言います。相馬紹二氏は、「吉原作品が動くということはスタジオ内でも良い意味で緊張感」が生まれ、アニメーターにとっては「何年かに一度訪れる監督作品で、教わってきたことがどれくらい自分の身になっているか」、吉原監督にとっては「教えてきたことをここで見せてもらうという機会」になっていると言います。
「20年かけて吉原が伝えてきたことをアニメーターたちが受け取って、的確にフィードバックできるからこそ作れる」作品になっているという、その人材育成への並々ならぬ力の注ぎ方とアニメーション制作現場で切磋琢磨しているお話は、作中のウイスキーづくりの現場、さらにはニュースサイトの記者が成長していく様と重なるものでした。
最後に、堀川 憲司氏より、この作品はウイスキーづくりをする人たちはもちろん「誰に見ていただいても楽しんでいただけるものになった」と振り返り、「幅広い年齢層の人たちが見て、感情移入するキャラクターの立場になって見ることで感じ取るテーマが違う作品になっていると思う。たくさんの方に見ていただける作品になればいいなと思っています」と締め括りました。
映画『駒田蒸留所へようこそ』は、11月10日から全国ロードショーとなる他、公開記念の特典もあるそうです。詳しくは公式サイトをご覧ください。