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新千歳空港国際アニメーション映画祭実行委員会では、2023年11月2日(木)〜6日(月)までの5日間に渡り新千歳空港シアターを中心に開催した「第10回 新千歳空港国際アニメーション映画祭」が無事閉幕しました。
10年目となる今年度は、コンペティション部門をはじめ、招待部門に豪華ゲストを招いた特別上映・トークプログラム、音楽ライブ用の音響機材を増設した爆音上映、北海道内の人気音楽フェスとコラボしたライブプログラムほか、無料トークプログラムなど全63プログラムが行われました。
コンペティションでは一次審査によって、短編部門には93の国と地域から2,157作品中58作品、長編部門では24の国と地域から44作品中5作品が選出され、
最終日となる6日(月)、長編・短編アニメーションのグランプリを含むコンペティション受賞13作品の発表と授賞式を新千歳空港ポルトムホールで行いました。
コンペティション短編部門
コンペティション短編部門グランプリは、ジョシュ・シャフナー氏の『In Dreams』が受賞しました。 国際審査員を務めたトメック・ポパクル氏は、作品について「観客の心を異なる惑星、仮想現実、小宇宙から大宇宙へと通過する旅へと導く」「真に異質で未知なるものと接触しようとする、常識を超越した作品」と評しました。 来場していた米国モンタナ州のミズーラ出身の映画作家でビジュアル・アーティストのジョシュ氏は、「素晴らしい賞をいただけて光栄です。実験的な作品で、鑑賞者がどう関わり繋がれるか不安に思っていました。時に人の夢の話は退屈ですよね。このような賞をいただけてとても安心しました。ありがとうございました」と受賞の喜びを述べました。
また、日本グランプリには、チャール・ハルマンドル氏の『Vision』が受賞。チャール氏は、トルコ・イスタンブール出身のアーティストであり、現在東京藝術大学 大学院博士課程に在籍しています。審査委員の金澤 韻 氏は、「世界はあらかじめそこにあるのではなく、知覚する者によってはじめて姿を現すということを改めて思わせました。多くの人に共有されうるフレッシュな視野を、洗練された表現で伝えてくれる作品」と評しました。
チャール氏は「日本グランプリに選んでもらい、大変嬉しく思います。私のような色々な国の出自を持つアニメーション作家を受け入れてくれた日本にも感謝しています」と受賞について述べました。